すもももももももものうち

のほほんとね☆

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ニワトリ

これは私が小学生の頃のお話。

小さい頃から動物好きだった私。
犬や猫は当然のことながら熱帯魚や拾った大きな亀。
手乗り文鳥に九官鳥、挙句の果てにはひよこなんかも飼っていた。

さて、そのひよこだが
夜店の「ひよこ釣り」で手に入れたもの。

最もこのひよこは釣らずにお金を払って売ってもらったのだ。

母は「どうせすぐに死んでしまうだろう」と
よせばいいのに4羽も買ってくれたのだが
育て方が良かったのか、よほど強い子達だったのか
4羽とも立派なニワトリに育った。

裏庭に大きな小屋を作ってもらって、朝になると私が小屋の戸を開ける。
昼間は庭で放し飼い。
餌は自分のお小遣いで業者さんから大きな袋で買っていた。

私がスコップを持って歩くと並んで付いて歩くニワトリたち。
ミミズを掘り返してくれるのを知っているのだ。

ニワトリは我が家の飼い犬、柴犬のタロウとも仲良しだった。

餌の残りをついばみにくるニワトリを微笑ましく眺めるタロウ。
タロウに寄り添いながら昼寝するニワトリたち。
結構不思議な光景だった。

夕方になると自分たちで勝手に小屋に戻るので
その戸を占めるのも私の役目。

そんなこんなでにぎやかにニワトリたちとの生活を送っていたのだが
ある日異変に気づいた。

ニワトリ小屋を閉めようと思ったら、3羽しかいない。

「あれ?」

家に入って母に
「おかあさん、ニワトリが一匹足りひん」と言うと

「暗いから数え間違えたん違う?」

「ああ、そうなんかなぁ」と納得して、ふとストーブの上を見ると
大きな鍋がぐつぐつと煮えていた。

今日はおでんか何かなのかなとふたを開けると
それは大きな肉の塊。

…まさか…

「…おかあさん、これ…もしかして…」

「あ、それ?鶏(とり)やで」

「私のニワトリつぶしたんっ!?」

涙目で叫ぶ私。

母はけらけらと笑い
「ちゃうちゃう(笑)
今日、お肉屋さんで丸のまま買ってきてん」

「だって…ニワトリ一匹いてへんし…
それでこの料理って偶然にしてもおかしいやんっ」

ここで改めてニワトリ小屋へ数を確認しに行けばよかったのだが
冬の夜に暗い裏庭へ出るのは、小学生の私には怖かった。

絶対にうちのニワトリだと詰め寄る私に
母はあきれたように言った。

「嘘やと思うんやったら、武本さんのおばちゃんに聞いておいでや。
一緒に行ったから知ってやるで」

武本さんというのは近所に住んでいる母の親友。
家族ぐるみの付き合いで、どちらの家族も両家を
自分の家のように行き来していたので
ある意味、もう一人の母のような人である。

その人に聞けというのだから、よほど自信が有るのだろう。

「だいたい、おかあさんが鶏なんかしめられる訳ないやん」

確かに。
そういう事が出来るタイプではない事は私が一番良く知っている。

そもそも、母はニワトリをつかむ事すらできなかった。

なんだ、私の勘違いか。
ニワトリの数も単なる数え間違いだったのか。

「ほんまにもう、あんたは何勘違いしてんの。ほら、ご飯食べや」

私のニワトリでないのなら何も問題はない。
いただきま~す…

旨いっ! 

一口食べたのその鶏肉は、よく煮込まれていて柔らかく
尚且つジューシーで、こんな美味しい鶏肉を食べたのは初めてだった。

「おかあさん、この鶏美味しいねぇ」

そう言いながらパクパクご飯を食べる私。

「ホンマに美味しいねぇ。やっぱりええ肉はちゃうなぁ」
と、必要以上に肉の美味しさを強調する母。

「うん。ホンマに美味しい。なんぼでも食べられるわ」
と、無邪気に喜ぶ私。

「あー美味しかった。ごちそうさま」
と言って箸を置いた私に母が
「そんなに美味しかった?」と聞いてきた。

「うん。こんな美味しい鶏初めて」

「ごめん。
それホンマはあんたのニワトリ(笑)」



…………


えええええええええええええええっ!?

私のニワトリって…ええっ?
うわーん、食べちゃったよぉ(泣

母が言うには、親戚のおじさんが来てしめてくれたとのこと。

悪いかなーと思ったけど4羽もいるんだから
1羽ぐらい減ってもいいかなぁなんて思ったらしい。

「やっぱり一匹足りひんかったんやんっ
おかあさん酷いぃぃぃぃっ!」

「でも美味しかったやろ?」

にっこり笑いながら母は私を見つめる。

確かに美味しかった。
あれから色々な鶏肉を食べたが、あれ以上のものには
出会えていない。

そりゃ、いい餌をあげて
放し飼いで運動も十分で、自然のものを食べて育っている若鶏である。
美味しくない方が嘘だ。

「美味しかってんやったらええやん。
ニワトリも桃にそんなに美味しいって言ってもらえて幸せやと思うで」


お前が言うな(笑)
と、心の中で突っ込んでみた。


非常に複雑な心境の私であったが
私の育てたニワトリは確かに超美味だった。

鍋の中に、まだ半分以上残っている鶏肉をじーっと見つめ
お箸でつまんでぱくりと口の中へ。


「…美味しかったからええかな…」


一つ大人になった瞬間だったかもしれない(笑)

スポンサーサイト

コメント

私も昔ニワトリ飼ってました。
同じくお祭りのヒヨコが成長しまして・・。
そして、ある日の夕食は「チキンカレー」
未だに真実を語ってくれませんが、絶対にあのチキンは急にいなくなったニワトリだと確信してます。

  • 2007/04/26(木) 23:40:04 |
  • URL |
  • もぐ #M9SbFTU6
  • [ 編集 ]

笑ゥせぇるすまんでこんな話があったような・・・

  • 2007/04/27(金) 00:21:36 |
  • URL |
  • ビーエー #-
  • [ 編集 ]

はじめまして
小学校の頃学校で七面鳥を飼育してました。
と~~っても恐かったです。
冬休みが終わって三学期に成ると、居なくなっていましたとさ。

  • 2007/04/27(金) 09:16:05 |
  • URL |
  • きょう #0DW/rr8Y
  • [ 編集 ]

はじめまして
なんだかカワイイエピソードですね♪
そして残りの3羽はどうなっちゃったんですか?

  • 2007/04/27(金) 10:33:28 |
  • URL |
  • チューリップ #Nht8GqZI
  • [ 編集 ]

ああ。
4-3=1か…。

  • 2007/04/27(金) 10:50:21 |
  • URL |
  • 風 #Zc6HZV9w
  • [ 編集 ]

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

  • 2007/04/27(金) 11:02:06 |
  • |
  • #
  • [ 編集 ]

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

  • 2007/04/27(金) 22:53:44 |
  • |
  • #
  • [ 編集 ]

更新されて、嬉しいです。

猫桃さんが大切に育てたニワトリが、突然食卓にあがっているというのは、結構ショックだったでしょうね。
でも、猫桃さんの『美味しかったからええかな』の大人発言には軽い衝撃を受けました…笑(スイマセン)
お母さんが『美味しい言ってもらえて幸せやと思うで』の言葉はとても大事だと思います。
自分の家でも魚の場合ですが、魚をキレイに食べてやる事で、魚も食べられて本望だろうと言われていました。

今日本が海外に対して食料支援している量と、日本人の食べ残して捨てる量が同じ量だと以前聞いた事があります。


落ちのないコメントで、猫桃さんにツッコマレそうですが、どうがご勘弁を。

  • 2007/04/29(日) 19:51:39 |
  • URL |
  • M・O #-
  • [ 編集 ]

それは衝撃的ですね。でも、自分も飼っていた50センチぐらいの鯛を食べたことあります。確かに旨かった

  • 2007/04/30(月) 13:50:23 |
  • URL |
  • ミッチー #-
  • [ 編集 ]

同じく

うちもヒヨコ釣りで取ったヒヨコ2匹がニワトリになりました!
しばらく世話してたんですが早朝からコケコッコーってのが近所迷惑になるって事で父が家からだいぶ離れた幼稚園の庭に勝手に放してきてました(爆)

後日さりげなく幼稚園覗いたら園児が世話してたみたいです。
よかったよかった。

  • 2007/04/30(月) 16:32:00 |
  • URL |
  • 雇以洌 #pLmExxYk
  • [ 編集 ]

私も、同じ経験がありますよ(;´д`)
縁日で買ったピンクの色が付いたヒヨコ
大切に飼ってたらニワトリになって・・・

ある日、幼稚園から帰って来たらいなくなってて家族に聞いたら「逃げたみたい」って言われて無邪気に信じていた自分

ところが「水炊きの具になっていた」と聞かされたのは
私がもう大人になってからでした・・・

  • 2007/05/10(木) 16:03:27 |
  • URL |
  • ざし #-
  • [ 編集 ]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://momolove.blog15.fc2.com/tb.php/49-76b61084
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

卵用品種レグホーンミノルカ東京烏骨鶏(東京都)肉用品種ブロイラー国産銘柄鶏軍鶏地鶏名古屋コーチン(愛知県)阿波尾鶏(徳島県)みやざき地頭鶏(宮崎県)土佐地鶏(高知県)薩摩地鶏(鹿児島県)比内鶏(秋田県)南部地鶏(岩手県)天草大王(熊本県) - 肉用品種とし

  • 2007/07/23(月) 21:46:45 |
  • 動物がすごい

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。